人口の少ない地方での広告運用+ランディングページ制作の成功事例
人口の少ない地方でリスティング広告集客
四国・香川県は高松市を中心とした四国で一番栄える都市ですが、県全体の人口は約100万人で都道府県人口ランキングでは第39位(参考:都道府県人口ランキング)。決して多くない人口の上、インターネットを積極利用する人も少ないため、インターネット広告を普通に配信していては成功へと導くことは難しいと見るのが通常です。
当事例紹介では、リスティング広告やディスプレイ広告、フィード広告といったインターネット広告を活用してニッチ商材による地方・田舎での集客に成功した事例をご紹介します。
ポジティブ要因から対策をひねり出す
広告屋はネガティブ要因を分析することも重要ですが、それ以上にポジティブ要因を見いだすことが重要です。この条件下でポジティブに考えた場合、この地域で同業者がインターネット広告を「ちゃんと」行っている競合他社が少ないということです。地方の店舗型集客のご相談があると、真っ先にマーケティングすることといえば競合分析ですが、本格的な(ちゃんと広告のプロが設定した)インターネット広告が対策できている企業・店舗は非常に少なく、これに加え、当たり前であるネット対策でさえ行われていないケースがほとんどです。つまり、人口が少ない分、インターネット広告をプロが扱い、しっかり集客に繋げられているところが少ないため、狙い目はこの穴となります。
競合他社が少ないということはどういうことか
まず、インターネット検索をしてみましょう。例えば「着付け 阿波市」とGoogleで検索した際の結果画面が下記です。
実際に着付けを提供する着付け業者は9社存在するようですが、1社も広告を出稿している店舗がありません。もし東京で着付けを検索したら、競合他社がひしめくレッドオーシャンで、自ずと広告費用も膨れ上がります。このため、徳島県の阿波市は非常に人口の少ない地域のため集客に向かないように感じますが、その分競合他社がインターネット広告を出稿していないため、チャンスと見ることも可能です。
競合他社が少ないと広告費用も少ない?
ここで少し余談ですが、広告費用と競合他社の関係について解説します。まず、インターネット広告の中でも特にリスティング広告は、1クリックに対して料金がかかります。1回のクリックに100円かかる場合は、10回クリックされれば1,000円。新聞やラジオ、テレビCMなどの広告とは全然違いますね。さて、ここで1クリックが毎回100円かというとそうではなく、この金額は競合他社と競い合う(オークション)ことになります。ネット検索の一等地は検索順位1位ですね。つまり競合他社とこの検索順位を奪い合うため、競合他社が100社存在する場合と、競合他社が3社しかないのとでは1クリックで獲得できる検索順位が違うのは理解できるかと思います。1クリックの料金の違いはかなり複雑のため覚える必要はありませんが、もし興味ある方はGoogle社のヘルプページをご覧ください(参考:クリック単価制での個別単価設定について)。
競合他社が少ないなら、SEO対策でいいのでは?
インターネット広告でよく比較されるのがSEO対策。たしかに、広告費用をかけずに検索エンジンで常に1位に表示されればそれに越したことはないです。ただ、これからSEO対策を講じようとお思いの企業様に今一度考えて欲しいです。もし、「検索エンジンで1位に表示されたら売上が上がる」という保証はありますか?そして上位表示されるまでにどのくらいの期間と労力がかかりますか?労力かけず勝手に上位表示されたらいいや!的な感覚ならいいですが、昨今のSEO対策はそんな簡単なことではありません。意図的にしっかり対策を講じないと上位表示されることはほぼないですし、そうなったとしても上位表示が1年以上持続することはかなり難しいでしょう。
一番コストをかけずに市場調査することが一番の近道
広告は確かにお金がかかりますが、手っ取り早く市場調査し、何のキーワードで対策すると効果があるのかを確かめるのにベストの方法です。何で対策したらいいのかも分からずにSEO対策をし続けても、反応が出るのに少なくとも数ヶ月かかるし、反応があったとしてもそれが正しい対策キーワードだったのかも分かりません。そういった意味で、広告という選択は市場調査をするとしても、売上をあげる最も最速最善の方法といえます。
競合他社が少ないが人口も少ない中での広告運用
さて、本題の広告運用の仕方ですが、人口が少ない中で真面目にどストライクのキーワードのみで運用しても、まずほとんど表示されません。「着付け 阿波市 激安」が激アツのキーワードだったとしても、検索されなければ意味がありません。じゃあどうするのか?キーワードのマッチタイプを駆使しましょう。
例えば先ほどの「着付け 阿波市 激安」を通常ですと絞り込み部分一致でキーワードのブレを抑止する設定である「+着付け +阿波市 +激安」とするのが通常ですが、これを「+着付け +阿波市 激安」と、激安の前の「+」を無くしてしまえば、「激安」をユーザーが打ち込まなくても表示されます。要は、幅広く配信し、ブレを起こさせたくないキーワードのみ固定してしまうという考え方です。さらに、もし私ならここに「着付け」だけをフレーズ一致で設定し、入札単価をかなり低くして配信します。これだと広がりすぎてしまうのではないかと思うかもしれませんが、それは敢えての試みです。幅広く設定することで思いもつかなかったお宝キーワードが発見できるかもしれませんし、対策したくないキーワードは除外してしまえばいいのです。こうすることで、徐々に洗練されていき、次第に低い単価で幅広く表示し、かつ不要なキーワードは表示しないという、完璧な状態へと近づきます。
表示されすぎても予算の無駄遣いになるし、表示されなかったら獲得数が減るため、この絶妙なバランスが重要です。一見「いや、これ絶対コンバージョンしないでしょ!」と思うようなキーワードも、意外にコンバージョン単価が低く、優秀なキーワードとなる可能性があります。
きものあらいのランディングページ制作と広告運用
実際に制作から広告運用までを設計した際に、まずご年配の方が主なターゲットになるということを念頭に設計しました。「ご年配がターゲットだから」となるとそもそもインターネットを使わないんじゃないかって考えますが、その考えはもう時代遅れ。たくさんのご年配の方がスマホを持ち、しっかり使いこなし、情報収集に使っています(参考:60歳以上のスマホ所有率は48.2%(2017年6月時点))。半数の方が使っているなら十分と見ます。また、実際に広告を運用して、問い合わせが多いのは若い20〜30歳代の方からの問い合わせがあること。これを見るからに、メインターゲットは年配とし、サブターゲットとして若年層とすることで、多くを拾うことができるランディングページとなりました。
画像などを切り替えまくってリッチ(チカチカ)にさせないこと、値段をしっかり表示すること、店舗の場所と電話番号が分かりやすい位置にあることなどを考えると、あまり難しくせずシンプルな構造にしました。お問い合わせもコンスタントに入り、他の店舗でもたくさん広告展開することとなりました。