スマホサイトに自動再生の背景動画を設置する方法
スマホサイトの背景に自動再生する動画を設置する方法
2018.05.15
2018.06.22
目次
2018年6月20日に発表されたインスタグラムの新アプリ「IGTV」が話題になっている。インスタグラムにすでにある機能「ストーリーズ」をさらに強化したと言えばわかりやすいだろうか。
IGTVではユーザーは最長60分に渡る「縦型動画」を投稿し、新たなファンの獲得が可能になる。
(ちなににIGTVで60分投稿できるのはフォロワーの多い人に限定され、一般ユーザーは10分までに制限されるとのこと)
IGTVの発表は昨晩のテレビ番組「ワールドビジネスサテライト」でも冒頭で放映されるくらいの注目度でしたので、今回の記事ではこの新アプリ「IGTV」がどのように発展していくのかという予測と共に、IGTVがビジネスにおいてどのように活用できるのかということを考察していきます。
IGTVの発表記者会見でも言われていたように、目的は完全に「YouTubeの市場を取る」感じでした。表現はちょっと違ったかもしれませんが「16:9の横長の動画は時代遅れだ」とまで言ってまして「何もそこまで言わなくてもいいのではないか」と思いながらも、その気合いは十分に感じました。
弊社としてもWebと動画のプロモーションに携わっている以上、どの端末からのアクセスが多いのか分析することは多いですが、やはり年々スマートフォンからのアクセスの比率が高まっているのは事実であります。
さらに動画の制作においても縦型動画の案件はいくつかあったものの、やはり動画制作においてはまだまだ横長の方が多いのが事実でした。例えばWebサイトトップページの「背景動画」においてはPCで見られることを想定して横長で作りますが、スマホ用に縦長の背景動画を埋め込む要望などをいただいたこともありました。
スマホサイトに自動再生の背景動画を設置する方法
スマホサイトの背景に自動再生する動画を設置する方法
2018.05.15
とはいえ、縦型専門に絞るということは「スマホでのみ見る」という振り切った戦略になり、雑な言い方をすると「若者にターゲットを絞った戦略」とも言えるでしょう。
縦型動画でバズ動画となった例としては2年前になりますがRUN and RUNのミュージックビデオが非常に話題になりました。
こちらのミュージックビデオ、スマホのフル画面で再生するとあたかも自分のスマホがジャックされたような感じになるということで非常に話題になりましたが、PCで再生すると両サイドに黒帯が出てしまうために、このミュージックビデオの醍醐味は全く伝わりません。逆に言うと「PCで見る人は相手にしない」という潔ささえ感じてしまいます。スマホをメインで使う「若者がターゲット」に絞った感じで、言い換えると「YouTubeの市場を取る」というよりは「スマホユーザー」を一気に獲得するという感じでしょう。
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IGTVが完全に「スマホユーザー」にのみターゲットを絞っていると見られる大きな特徴が、インスタグラムはPCでも見れる仕様になっていますが現在のところPC上ではIGTVを触ることはできませんでした。完全に割り切っているというのが非常に明確に見受けられます。
仕事柄YouTubeをチェックすることが多いのですが、いわゆる「ユーチューバー」という言葉が一般的になり始めたのが、「好きなことで生きていく」というキャンペーンがあった2014年頃からでした。小学生のなりたい職業で上位に上がるほどの知名度になりましたが、近年広告審査が厳密になったり、YouTube疲れがあるのかわかりませんが一時期のピークが少しおさまっているようにすら感じます。(ただそれでも根強いファンを持つ人は相変わらず人気ですが)人気のユーチューバーはたとえば毎日決まった時間になったら動画を投稿するなどの努力をして視聴する「習慣」をつけてファンの固定化を図っていました。
YouTubeに限らず、twitterやFacebookそしてスマホのゲームなど常時触っているスマホでの24時間の奪い合いです。そして、そこにやってきた『IGTV』ですが、YouTubeに対してどのような「習慣」の変革をもたらすでしょうか。
IGTVのアプリを開くと下の画面にチャンネル(?)がならび、スライドしながら見たい動画を見ることができる。そして見たいと思ったチャンネルをタップすると縦長のフル画面で視聴することができる。
中にはなぜか縦型なのに、わざわざ横にしているチャンネルも、、、
ライブの模様など流しているところも多く見られました。
全部をじっくり見たわけではないですが、とにかくありとあらゆる動画が混在していて、まあまあカオスでした。
IGTV自体がまだ始まったばかりのサービスなのかもしれないですが、とくにこれと言って見たいものはありませんでした笑
ただYouTubeに比べてレスポンスが圧倒的に早く、面白くなかった場合の切り替えと探す時のシンプルな操作は非常に快適でした。これを上記のYouTubeを見る時の視聴態度と比較した時に、圧倒的に「気軽さ」が勝っていました。
YouTubeを見る場合の意識としては「あのチャンネルを見よう」「あのことを調べよう」などの「目的意識」が非常に強いですが、IGTVを見ている時はYouTubeを見る時のような「目的意識」というものは極めて希薄で、「なんか面白いもんあるかな」くらいの感じで、例えて言うなら学生時代にマクドナルドに集まってとりとめのない雑談をしているような時の感覚と近いかもしれません。なんとなくつけたテレビで「面白いテレビやってないかな」とチャンネルを次々変えるあの感覚でした。
雑な表現で言うとIGTVが狙っているのは「究極の暇つぶし」ではないだろうか。インスタグラムもそうであったように、あえて細かい機能を付け加えないことで発展してきたことで「気軽に見れる」ということはこのIGTVでも引き継がれているように思われる。
ちなみに「検索機能」があるので使ってみたものの、検索で出てくるのはユーザー名のみでインスタグラムでおなじみの「#ハッシュタグ」は機能していないようでした。(今後追加されるかもしれませんが)
このようなことから「目的意識を持ってみるものではない」というようなことが考えられて、明確にYouTubeとの線引きがされているようにも感じられました。昨日の記者会見では「YouTubeの市場を取る」的な発言が見られたIGTVですが、このような視点から見るとそもそものターゲットは分かれているようにも感じられます。
どちらかが発展してどちらかが衰退する、というよりは見たい視聴環境によって「使い分けが変わる」というだけのような気がしますがいかがでしょうか。
上記ではYouTubeとの違いを見てきましたが、IGTVによってインスタ自体はどのような勢力図になるのでしょうか。
もうわかりきったことなのであまり説明はしないですが、インスタは「写真」が第一です(動画も投稿できますが)あくまでも「ビジュアルコミュニケーション」が軸となるので、「インスタ映え」の言葉に象徴されるような「綺麗な写真」が一般的には評価を得る場所となります。逆に言うと「ビジュアルコミュニケーションが苦手な人は戦えないフィールド」ということにもなります。雑に言ってしまうと「写真がうまくないとあまり勝てないフィールド」ともなりかねません。
ではそこにIGTVが入ったことでなにが変わるかと言うと、写真が苦手でも「勝てる領域があるかも」という新規参入が増える可能性が高まります。写真では戦えないけど「動画だったら戦える!」という意気込みを持った若者がこのIGTVを活性化していく可能性が高いです。
さらに、上記でもいくつか例を挙げたように「縦型動画」という概念はここ数年始まったばかりであり、まだ確立された制作論もない状態なのでアイデア次第では無限の可能性があります。YouTubeにおいての「ユーチューバー」が誕生したように「IGTVer」なる職業が誕生するのも時間の問題かもしれません。
IGTVのようなサービスが始まった途端に「これからは縦型動画の時代だ!」という空気が流れてしまうことも多いですが、これはやはりケースバイケースです。上記でも書いたように「スマホ世代」にアピールするのであればぜひ活用すべきですし、そうでないのなら全くもって広告費の無駄遣いに終わることになります。まず取り組む前に「誰に向けてどんなファン層を獲得したいのか」を明確にするのが第一ですが、それを踏まえてIGTV活用で最低限必要になることをメモとして書いていきます。
視聴時間の制限にも見られるようにIGTVでもやはりフォロワー数は重視されるようです。視聴される前提条件として「見られる価値のあるアカウント」を育てる必要があるかと思います。
IGTVを見ている人は「何か面白いことないかな」と探している以上、「面白くない」と思った瞬間にチャンネルを変えてしまいます。そのためには「なんの動画なのか」ということが一瞬で分かるようなコンテンツを作る必要があるかと思います。
上記2点がパッと思いついたことなのですが、これって結局IGTVに限らずYouTubeでも同じだし、広告と一緒の考えなんですよね。そういう意味においてIGTVの縦型動画というフィールドが変わったとしても「コンテンツの作り方」という概念自体は普遍的なのかもしれません。
以上IGTVについてのことを書いてきましたが、僕が思うにこのIGTVとは「スマホ世代の若者に与えられたクリエイティビティのフィールド」だと思います。既成概念にとらわれずに「縦型動画」という新たなフィールドで自分なりの表現を模索することができる可能性に満ちた場所です。
僕らとしても今後のIGTVでのコンテンツの動向を見守りながら、スマホユーザー向けのコンテンツの依頼があった際にはすぐに挑戦できるように準備をしていこうと思います!
記事を書いたひと
代表取締役 CEO
Web周りすべてのコンサルタント・ディレクターとしてご相談を承ります。デザイン、コーディングそしてインターネット広告の運用も私自身が手掛けておりますので、内容の濃いコンサルティングが可能です。